潜伏期は2〜3週です。発疹は、はじめは小さな紅い斑点で、2〜3日のうちに水疱、さらにかさぶたになります。3日間は新しい発疹が次々にできるため、水疱やかさぶたなど、いろいろな時期の発疹が混在します。
発疹は胴体や顔に多く手足は少ない分布を示し、かゆみが強く出ます。髪のはえている部分や口の中にもできます。発疹とほぼ同じ時期に中等度の発熱を認め、2〜3日続きます。発疹の数や大きさの程度と発熱の程度は相関します。
治療
重症には抗ウイルス薬のアシクロビルを用います(内服する場合と注射する場合があります)。解熱薬のアスピリンを内服していると、ライ症候群という脳と肝臓が障害される死亡率が高い病気になりやすいことが知られているので、治療に用いてはいけません。
口の中に発疹ができると食事がしみるので、やわらかく薄味の食べ物を与えます。発疹には石炭酸亜鉛華軟膏を塗ると、水疱が乾き、かゆみが軽くなります。発疹はかきこわさないよう注意が必要です。かきこわしたり細菌感染を起こしたときは消毒したあと、抗生物質の入った軟膏を塗ります。水痘は学校伝染病に指定されており、すべての発疹が痂皮化(かさぶたになる)まで、登校停止です。