健康な人では感染しない、あるいは感染しても重症とならないようなサイトメガロウイルス、ヘルペスウイルス、真菌、カリニ肺炎などを起こします。小児では、くり返す重症細菌感染症が多いのが特徴的です。数年から十数年の経過でAIDSを発病します。
胎内感染では頭が小さかったり、両眼が離れていたり、額が突出していたりする奇形を伴うことが多くなります。新生児、乳児例では早期から脳症、発達の遅れ、脳萎縮、脳の石灰化などのほか貧血、肝臓や脾臓のはれ、発育不全がみられます。
検査
血液検査で、HIVが感染するリンパ球が破壊され、減少します。この細胞の数により、AIDS発病の危険性があきらかになります。
診断は抗体の測定による感染の証明でなされますが、感染後6〜8週間は抗体は陰性です。また、乳児期は母親からの抗体が移行してくるので、抗体陽性のみでは感染が証明されません。
治療
抗ウイルス剤による病気の進行の抑制と各種感染症の治療が中心ですが、必ずしも満足すべき結果は得られていません。