成熟児では分娩外傷(お産のときに頭に強い力が加わる場合で、胎児が異常に大きいときや、母親の産道が狭いとき、さかごなどの体位の異常のとき、鉗子
[かんし]を使ったお産のときなど、難産のときにみられます)による硬膜下出血、未熟児では低酸素が誘因となる上衣下出血
[じょういかしゅっけつ](低酸素により脳血流が増加することによって、脳のまん中に近い上衣下といわれる血管叢
[けっかんそう]の発達した部分からの出血)が起こります。
くも膜下出血は比較的まれで、後遺症の頻度も高くありません。
症状は、無症状の場合から、けいれん、意識障害、無呼吸を示す場合もあり、さまざまです。出血量が多ければ、脳性まひとなったり生命にかかわることもあります。
診断・治療
診断はX線CTや超音波検査でおこないます。治療は軽症であれば無処置で、自然に出血が吸収され後遺症もありません。重症であればけいれんや無呼吸に対する処置や脳のはれを抑える薬を用い、手術が必要な場合もあります。